殿の学校での親の会合
8月終わりから、毎週のように殿の学校の親の集まりに行っています。
1.子供達のオリエンテーションの日、午前中に校長先生と保護者のコーヒータイム
親もオリエンテーションという感じでした。
2.アウトドアエジュケーションの説明会
6年生は10月に2泊3日でカウンティの施設に行きます。
殿の学年は3つのチームにわかれていて、一チーム150人の単位で行くらしい。
日本でいえば林間学校みたいな泊りがけの合宿のようなものですが、自然の観察なども含めてサイエンスの授業の一環としてとらえているのが面白い。
スケジュール、持ち物、どういうことになっているのかという一般的な説明会。
3.中学生としての勉強方法、親のできること (Strategies for Succcess)
中学になったら親から手が離れるというのは幻想で、まだまだ「教育は親と教師が一丸とならなければ達成できません」みたいなことからミーティングが始まりました。
やれやれ。
子供たちが、配られる教材をどう整理するべきか、学校として子供に何を伝えているかを親にも知らせて、親と一緒に教育していきましょう、ということです。子供にしっかりしてもらいたければ、お母さん、お父さん、あなた達も頑張るのです!というわけです。6年生なんて、自分で整理整頓できると考えたらダメです、私達がお父さん、お母さんと一緒に子供達に教え込むんです、って感じでした。
かなり細かいことまで生徒に指導しています。
バインダーは、3インチ(7.5cm)の三つ穴を使い、ペンケースはそこにはさめるビニールのもの、次にスケジュールブック、そして各学科の教材を3つ穴パンチであけてはさんでいくセクション。各教科で配られるプリントは必ず穴をあけてそのセクションにはさむ。穴の部分が破れやすいので、補強のシールも買っておくように。補強のシール、初めて知りました。ちゃんとStaplesですぐにみつかりました。
宿題をスケジュールブックに書くときには、決まった書き方で(出された日から提出日までは→→を並べ、提出日には星印を入れておく。宿題がない場合にはブランクにせず、No homeworkまたはスマイルマークなどを書く、という風に結構細かいことまで指導されている。
こんな手引きが渡されます。
時間割は一日おきに同じことをするというシステムになっているので(Even day, Odd day偶数日、奇数日とかよんでいる)、宿題は基本的には一日はおいてから提出が多いらしい。どの先生も、宿題の説明をしたあと、生徒がそれをスケジュールブックに書き込む時間をわざわざとってくれるらしい。なので、その部分は親もきちんとチェックして欲しい、と言われました。書いてなければ、それはまずいのだ、ということで。
宿題も成績もオンラインでチェックできるので(生徒自身も親も)、休んだときにはそれを利用するとよい。ログインももらってあります。オンラインにアップロードが遅れることもあるので、念のため、それぞれお友達3人のグループができていて、そのBuddyに電話をして宿題を確認する、など。
「中学生なんだからできてあたりまえ」「自学自習は自分でみにつけるもの」という発想は先生方にはまったくなく、まだ未開発の子供をしっかりときちんと事務処理のできる大人に教師と親が仕上げるのだ、という意気込みが感じられました。現実的なノウハウをしっかりと伝えて下さるようで、これはとってもありがたいです。
「まだ11歳なんですから、勉強をやれやれ、というだけではどうやってやればいいのかわからない子が多いのです。どうやって教材を整理するか、自分にとってはどういう風に勉強をするのが効率的かが本人たちがわかっていくことを親と教師が手助けすることが大事です」という風に言われました。高校生になるまでに自学自習がきちんとできるように、というのが目的。遅い子は高校生になっても模索が続く、とも。
具体的に親がどう手助けをするか、ということについても
マニュアルみたいなものが渡されました。
宿題の時間を毎日決まった時間にできるようにとりきめる。
どの宿題からすべきか、子供にプライオリティを決めさせる。
宿題をやっているときに子供の隣には座らない。
子供の代わりに宿題をやってしまわない。(なにげにこの項目が入っていて笑えますね)
必要な文具を渡す。
バインダーをときおりチェックする。
その他いろいろ細かい勉強方法を、親が子供に教えるといい、と書いてあります。
テストのための勉強方法もスタディガイドをみる、毎日少しずつ勉強する、毎日の勉強計画をたてる、などかなり綿密なリストです。
こういうこと、私が中学生のときに教えて欲しかったです。例にあげられている方法の中で、自分に合ったやりかたをみつけていけばよいわけですが、ちょっとしたアドバイスを11歳の子にするかどうか、ということでかなり違ってくるのだと思います。
生徒が学校についてから、毎朝20分ぐらい、先生に質問をする時間もあるらしいし、放課後宿題を学校で終わらせてから(先生がいるので質問もできる)遅いスクールバスで帰るということもできるシステムになっている。なので、一生懸命な子、やる気のある子ならば、Welcomeですよ、という体制がきちんとできているのもありがたい。
各教科の先生方も「いつでもメールして下さい。必ず返事をします。」とおっしゃる。なんかね、まだまだ未開人の子供達を教えることが本当に楽しいと思っている先生方が多くて、ありがたいことです。
というわけで、ミドルスクール、殿は朝起きるのはつらいみたいですが、楽しんでいます。ただ、帰ってすぐ「宿題は?」と聞くと「今日は算数のプリント一枚だけ」と言っておきながら、9時になってスケジュールブックをチェックすると、社会も、リーディングも宿題が、、、みたいなことは1度ならずありました。その日に終わらせることのできる量ではありましたが。それから、せっかくやった社会の宿題が「バインダーにはさんだはずなのにない」と。私はあわてて、いろいろ探すのですが、当の本人は、オンラインでもう一枚同じプリントをコピーしようとトライはするものの、みつからなかったので、さっさとあきらめて、部屋で本を読んでいる。「あんた、どうすんの?何やってんの!真剣に探しなさいっ!」と言っては見るが、うちの男子は成人も含めて物を探すことができない家系らしく、結局みつけたのは私。リビングルームのコーヒーテーブルの紙の山の中にありました。ったく、いい加減にせい!殿の場合、宿題提出し忘れで成績が下がってしまっても「まあいっか。」と思える性格なので、そこが私と違うんですよね。なので自分のしたことのつけ、Consequenceの感じ方って、人それぞれなので、学習しない子は学習しないのかなあ、とも思ったり。
まあ私達もこれで手が離れたと思うのでなく、年相応の成長を見守るしかないということなんだろうけど、
4. Cyber Bulling についてのレクチャー
ネットでのいじめを研究しているPhDの学者を招いて、今の世の中ネットが重要な部分を占めている生活のなかで、子供たちが注意しなくてはいけないこと、親が注意すべきこと、知っておくといいことなどについての講演会。子供たちも同じ先生の講演を聞いていたので、私も家に帰って殿といろいろ話す機会があってよかったです。これについてはまた書きます。
今週の会合は若の学校だけですが、来週の夜はまた殿の学校でBack to School Nightです。
Back to School Nightは全米の学校でやるのだと思いますが、新学年が始まってすこしたつと、クラスの先生と保護者が集まって、どういう形の学校生活になっているのかを聞きます。また親として教育されてきます。